仮想通貨の土台となる「ブロックチェーン」とは?【Part.2】

はじめに

全編では、仮想通貨の土台となるブロックチェーンを理解するために必要な、

「分散型台帳」という概念についてお話しました。

 

今回は、ブロックチェーンを成すブロックについて、そして新しい仮想通貨の発行に当たる一連の流れについて

少しは具体的に入ってみたいと思います。

 

ブロックとは?

ブロックチェーンを構成する元素であるブロックは、

「有効な取引情報の束」です。

 

ブロックには、”AがBに1万円を送金する”というような、複数の取引情報が含まれています。

・ブロック一つには平均約1,800件の取引情報が含まれることが可能

・ブロック一つの容量は平均約0.98Mbyte

・「ブロックヘッダ」「取引情報」「その他情報」の3つで構成

参照:https://blockchain.info/charts

 

ブロックチェーンについて

先程ブロックチェーンは「巨大な分散型台帳」と申しましたが、

技術的な視点からいうと、「ブロックが繋がってできあがった集合体」ともいえます。

 

プルーフ・オブ・ワーク(Proof of Work)

プルーフ・オブ・ワークとは、

「ブロックチェーンに新しいブロックを追加するために、新しいブロックのブロックハッシュの値を、数学的計算を通じで産出する一連の過程」

(参照:https://jpbitcoin.com/about/term/proof_of_work)

を指します。

 

ブロックハッシュは、ブロックを識別子の役割を果たす値で、最終的にブロックハッシュの値を計算するためには、

ブロックヘッダに含まれている6つの値の一つである「ナンス(nonce)」の値を探す必要になります。

 

すなわち、プルーフ・オブ・ワークは「ナンス値を探すこと」とも言えます。

 

ナンス値は、「その値で算出されるブロックハッシュの値が”特定の値”より小さくなるときの値」です。

ここでの”特定の値”は、採掘難易度(ディフィカルティー)によって決まりますが、そこはブロックチェーンの核心ではありませんので、

それより重要な「補償」について説明します。

 

採掘に対する補償は?

このように、ナンス値を探す採掘作業にはとんでもない数のハッシュ計算が必要になり、

計算を行うスーパーコンピュータと、その電気代というコストがかかります。

このコストに対する補償がなければ、誰も採掘に手を出さないでしょう。

 

ブロックチェーン世界での補償は、「新しく発行される仮想通貨と、該当ブロックに含まれる取引手数料の合計」です。

 

例えばビットコインの場合、

新しく発行されるビットコインは最初50BTCから始まり、ブロックチェーンに21万個のブロックが追加されるたびに半減していきます。

※2017年12月現在は、ブロック1個追加当り12.5BTCが新しく発行されます。

 

取引手数料に関しては、取引当事者間で自律的に決める形になりますが、

ビットコインが発行されなくなる、約2100年以降には、取引手数料のみが補償となるため、

それ以降、取引手数料の引き上げが予想されています。

 

ブロックチェーンの分岐と解消

物理的に遠く離れている場合、新しく生成された複数のブロックが一つのブロックの後ろに”ほぼ同時に”繋げられる現象が発生します。

この場合、ブロックチェーンでは、より長い取引情報が含まれているブロックを選択し、残りを無効として認識します。

無効とされたブロックに含まれていた取引情報は、後日生成される新しいブロックによって、有効な値として認識されるため、

分岐によってデータが流失されることはありません。

 

51%攻撃

全編にて、既存ブロックの取引情報が変更された場合、

該当ブロック以降のすべてのブロックに対し、採掘し直さなければならないため、

取引情報の変更は事実上不可能とお話しました。

 

ですが、もし取引情報を変更しようとする側の計算能力が、既存の正しいノードより遥かに優れていればどうなるでしょうか。

 

この場合、

悪意的なノードのブロックチェーンにブロックが追加される速度 > 他のブロックチェーンにブロックが追加される速度

という現象が起こり、いずれ悪意的なノードのブロックチェーンが一番長くなります。

これと同時に、変更された取引情報は有効な情報としてブロックチェーンネットワークに拡散し、

既存取引情報の変更は成功するようになります。これを「51%攻撃」といいます。

 

しかし、経済的な観点からみると、このようなことが起きる可能性は非常に低いです。

 

まず、”取引情報を変更できる”という事実が知られる瞬間、ブロックチェーンの信頼は崩れます。

もし悪意的なノードが長い間に渡り最も優れた計算能力を持っていたのであれば、

悪意的なノード自身が生成したブロックが多く、それによる補償も多く保持していると考えられます。

 

この状況でブロックチェーンの信頼が崩壊したら、大きな被害に遭うのは悪意的なノード自身であるため、

取引情報を変更する経済的な動機は存在しません。

 

悪意的なノードがいきなり最も優秀な計算能力を手に入れたとしても、

ブロックチェーンの信頼が崩壊した後のブロックを採掘したところで、手に入る経済的利益はありません。

 

よって、経済的な動機により、ブロックチェーンの取引情報を変更しようとする試みは、事実上発生しないのです。

 

まとめ

ブロックチェーンについてまとめると、下記内容になります。

・巨大な分散型台帳。含まれているすべて取引には、デジタル署名が付いており、銀行や第3社の介入なしでも、その取引が本物であることが保証される。

 

・数千、数万ノードにデータが分散されているため、ある一つの地点で障害や攻撃が発生しても、ネットワークは問題なく回る。

 

・プルーフ・オブ・ワークという数学的な計算作業と経済的の論理により、含まれているデータは偽造が事実上不可能である。

 

・分散環境によっては分岐が発生した場合、一番長いブロックチェーンが有効なチェーンとして選択される。

 

ブロックチェーンは、

取引当事者同士の信用確保のために、中央機関を必要としない「脱中央化(Decentralization)」を達成した

最初のソフトウェア技術です。

 

ビットコインは通貨に限定されていますが、イーサリアムやEOS、IOTAなど、

単なる通貨を超え、ブロックチェーン上で、当事者同士の契約をプログラムで実行させる

脱中央化プラットフォームも次々と登場しています。

 

これが、ブロックチェーンが”世の中を変えることができる技術”と評価される理由なのです。

より良い世の中に寄与できる機会の扉が開かれようとしているのです。

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